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2000黒部レポート NO-7


7月22日(土)

黒部4日目にして雲行きが怪しくなった。無線で入ってくる予報では一雨来そうな気配だ。黒部最終日はU沢を釣り登ることに決まった。この沢は、黒部初日に入渓し初イワナを釣ることができた黒部川の支流である。今朝もいつものように先行者に先を越されてしまった。先行したのは、魚留さんのご近所さんの白○さんである。

彼は基本的には餌釣りで、フライやテンカラ、ルアーも使う多刀使い。午前6時頃には早々と入渓していった。我々の出発はいつも遅かった。薬師沢小屋前で朝食後のコーヒーを楽しみ、午前9時頃からというのんびりしたスタートだ。でも午前8時頃になると皆落ち着かなくなり、ゆっくり釣り登ろうということにした。この沢の渓相はすこぶるよく、どこにでもイワナがいそうな気がした。しかし、さすがに時間帯が早く、山小屋から容易に入渓できるためか、しばらくは全く反応がなかった。釣り始めて間もなく雨が落ちてきた。まだカッパを着るほどの雨ではないが、ここは北アルプスの真っ只中、豪雨による急激な増水が心配された。幸い大降りにはなりそうにもなかったが、雨に濡れ風邪でもひいたら大変なので今回の釣行のために購入したゴアテックスのちょっと派手なカッパ(サンライズゴールド)を着ることにした。さらに釣り登ったが依然として反応は渋い。

魚留さんと私は右岸に流れ込んでいる小さな藪沢に入ることにした。何でもこの藪沢では、以前40センチのイワナが釣れたことがあるそうで断然気合が入る。しかしこの藪沢、ほとんど人の入った形跡がなく熊に遭遇するのではと、ちょっと不安になった。渓相は宮崎でよく入る小渓流といった感じの藪沢である。基本的に上は抜けているが川幅はかなり狭い。いかにもと言ったポイントでは楽勝と高をくくっていたが反応が渋い。何とか1匹釣り上げたものの40センチには程遠いチビイワナだった。

藪沢を早々に見切りをつけ、薬師沢本流を釣り登っていた釣吉さんを追いかけた。追いついてびっくり、釣吉さんの表情が違っていた。何でも我々と別れてから急に反応がよくなり、「爆釣」だったそうなのである。最初は私も目を疑ったが、二手に分かれて釣っていた釣吉さんに次々にイワナがヒットするのを、この後いやという程見せ付けられた。フライがマッチしたのが最大の理由らしい。釣吉さんの使用していたフライは#10ほどのブラックのパラシュート。柔らかく長いテールが水中で動いてイワナを誘うらしい。これにはさすがの魚留さんも打つ手なしといった感じだった。私もイワイイワナやハンピーパラシュートで反撃に出たが時既に遅く、釣吉さんとの差は開くばかり。

いつのまにか雨も上がり、昼食タイムとなった。今日の昼食は、山小屋で作っていただいた弁当だった。昼食を頼んだ覚えはないのだが、山小屋の人が聞き間違えて3つ多めに作っていたらしく、それを連泊のお礼ということでありがたく頂戴したのである。




つづく

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