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2000黒部レポート NO-5


7月21日(金)

黒部3日目の朝を迎えた。今日は黒部本流を遡り、赤木沢出会いから五郎沢、祖父沢あたりを釣る予定だ。午前4時過ぎに起床。頼んでおいた朝食の弁当を受け取り、午前5時に山小屋を出発。赤木沢出会いを目指して約1時間の川原歩きが始まった。薬師沢小屋から赤木沢出会いまでは比較的平坦な川原歩きである。何箇所か渡渉しなければならない所があるが、高低差も殆どなく、赤木沢手前でちょっとした「へつり」と「高巻き」がある程度で全く楽勝であった。途中、五郎沢を詰めるという横浜からの沢登りのパーティ(1人はフライマン)に会ったが、ウェーダーなしで非常に冷たそうであった。
赤木沢出会いは、段差1m程の滝となっており、みんなで記念撮影。そういえば何年か前の「フライフィッシャー」で佐藤成史さんがこの滝の上でフライロッドを振っている写真があったことを思い出した。まさか自分の足で佐藤さんの足跡を辿るとは夢にも思っていなかった。沢の辺で朝食をとり、コーヒーを沸かして飲んでいると、沢登りや釣り人たちが次々に登ってきた。中にはヘルメットにザイル、カラビナ、ウェーディングシューズで完全武装した沢登りのパーティもいて一体何処に上るんだろうと思ってしまった。私は彼らのことを「アタック隊」と命名した。

予定では五郎沢出会いまで歩いて、五郎沢や祖父沢や本流を釣る予定だったが、前述の五郎沢を詰めるという横浜からの沢登りのパーティのフライマンが是非五郎沢のあたりを釣りたいと言うので、予定を変更して五郎沢出会いまでをゆっくり釣り登ることになった。赤木沢出会いから先の黒部本流は川幅も一段と広くなり高低差もほとんどない。時刻はまだ午前8時を少し回ったばかりなので、まずニンフで攻めてみようということになり、魚留さんと私がチャレンジ。ひょっとしたら釣れるかもという期待をよそに、にわか仕込みのアウトリガーでは全く釣りにならない。時間的には少し早いが、ドライで釣り登ることにした。沢登りのパーティが登って行ったせいもあるのか、全くと言っていいほど反応が無い。

しばらく釣り登ったところで早くもブレイクタイムとなった。釣吉さんのパックロッドはアキスコの7‘6“”3の4ピース。昨日魚留さんが借りて振ってみたところブランクがギクシャクするとのこと。私も振らせてもらったが、どうもバットのジョイント部分がスムーズさに欠けているようだ。お互いにロッドを換えてキャスティングをしているうちに、釣吉さんへのキャスティングレッスンが始まった。釣吉さんのキャスティングは、バックキャストでロッドを止める時間が短いためちょっとバランスが悪い。また、ループがワイドなため、狭いポイントにフライを落とすといったアキュラシーは苦手のようだ。もう少しラインスピードを上げてループをナローにすると、より正確なキャスティングが可能になるだろうと思った。それにしても魚留さんのキャスティングは見事である。ラインは生きているようにどこまでも伸びるし、ループも美しい。バックキャストでは若干ベリーが下がるが、ラインにパワーが乗っているので理想的な高さに持ち上がりフォーワードキャストにつながっていく。私もあんなキャスティングテクニックを身に付けたいと思った。



つづく

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