レポート1  黒部源流 2001.8.29〜9.2

3年連続の黒部釣行となりましたが、かなり満足感の得られた釣りの山旅となりました。

8月29日(水)
夜行バスのクーラーの効きすぎで眠れぬままに早朝新穂高に着く。
今日の目的地三俣山荘までは通常で9時間半かかるが初日に黒部源流で釣るために歩みを早める。
1700mから雪渓が残っている。猛暑の今年にこの標高で残っているとは驚きである。
快晴の中さらに登り続け、シシドウが原を過ぎ槍ヶ岳を眺める絶好の「鏡平」に10時に着き大休止。
双六岳のカールをトラバースし三俣蓮華直下を右に下ると三俣山荘に予定の13時前に到着。
さすがに睡眠不足で疲れてしまった。小屋に荷物を預け、黒部源流へと下る。
小屋から落ちている小谷は硫黄分が多く魚はいなかった。
本流との出会いから釣り登るが、真新しい足跡がかなりある。
連日かなりの人が入渓しているようで魚の出はしぶい。
ブラックアントが全く無視され、#16カディスの出番でようやく釣れ始める。
最高所で釣れたのはは2500M地点。佐藤盛史氏が言っていたのと同じ高さであるが、
今の時期は全く雪渓が残っていないので少しがっかりする。
山荘に戻るが、ここからの眺めの夕食は最高である。来て良かった・・・・・・・。

8月30日(木)
登山者が全て出発した後の6時半に小屋を出る。
今日は昔の猟師が黒部から移植したと言われているイワナを釣るのである。
途中から道を離れ渓へと下降し、熊が通った跡を数カ所見ながら1時間で出会いに着く。
早速フライを投げると、1投目から27p前後の朱点の濃いイワナが釣れ始める。
この渓はさほど大きくないが、魚の朱点が濃いのが特徴である。
昔の黒部のイワナは全てこの種だったはずであるが、黒部源流のイワナは以前放流があり、
混血していると言われている。枝谷に入るが、水量は少なく魚も期待していた程大きくはなく、
2150m地点で納竿とする。イワナは2250mまでは生息していたが、急なガレ谷を詰めると
美しいお花畑のカールを経由してしばらくで稜線に着いた。
昼食をとり、黒部源流経由〜岩苔乗越し〜水晶池〜高天原に向けて行くことにする。
途中水の枯れた水晶池で大休止し、約2時間半で高天原の小屋に到着、早速温泉に入る。
小屋から約10分下ると温泉沢沿いに女風呂、混浴露天の2カ所がある。
泉質は湯ノ花の多い私の好きなお湯、湯加減も丁度良い。
混浴は当然男だけで、先客2名。ビールを飲んでいたので「つまみを食べませんか?」と話し始めると
一人は福岡からきており、山登りをしているとのこと。
どうも話を進めると10年前に世話をした毎日新聞の佐野君だった。
まさに奇遇だが、全く本人と気がつかなかったことに深く反省。
美人の奥さんと友人を連れて雲の平周辺の登山らしい。
夜は雨が降り始め東京の大学教授と遅くまで飲み語り合った。

8月31日(金)
ラッキーなことに雨は上がった。今日は今回本命渓の釣りだ。
谷の出会いに着き、早速釣ると小滝の下の浅瀬でいきなり32p、29p、27p、25pと釣れ続く。
飽きてきて滝の上を釣ろうと左岸を巻き小滝の上にでるがすぐに30mの滝、右岸を大きく巻くが巻き道は
急なルンゼを下降しており、ザイルのない状況では危険と判断し、さらに大きく巻くとする、が、これが失敗だった。
下降できなくなりず〜っと登り続け雨で濡れた笹をかきわけること1時間でちょうど小屋のうらにたどり着いたが
びしょ濡れの悲惨な高巻となり、核心部分での釣りはできずじまい。
そこで谷の中流部で釣ることとするが反応が良くない。また先ほどの薮こぎで濡れて体が冷えて集中できない。
本流へと移動することにする。約1時間半でB沢に着くがどうも水が濁っている。そんなに雨は降っていないはずなのだが・・
竿を出す気にもならずしばらく進むとA沢上部が大崩壊して泥水が流れ込んで入る。
ここから竿を出すが、ザックを背負ったまま釣るのはしんどい。集中力もとぎれ気味になりぼちぼちと釣り上る。
昨年よかった薬師沢小屋手前の瀬も今回はあまりよくなかった。疲れはてて3時半に薬師沢小屋に到着。

9月1日(土)
黒部本流を上り有名な沢を釣るかどうか迷ったが、本流や赤木沢を遡航する沢屋が多いことから、
別の沢をのんびり釣り上ることとする。7時半に俣出会に到着しゆっくりとコーヒーブレイクタイムをとる。
日が昇ってきて釣り上るが昨年良かったはずなのに反応が非常に悪い。約1時間ちびばかり釣りあきらめかけてきたとこころ、
小滝の下で33pがでる。今回2匹目の尺ものである。気をとりなおし釣り上ると27〜28pが釣れはじめ、
渓の景色も良くなり快調に進んでいたが、28pをフックさせ下の岩場に降りる時に足がひっかかり頭から墜落。
リールがはずれるほどの転倒だったが、しっかりロッドは持っており無事ランディング!
怪我もたいしたことなく、右から20m滝が落ちている標高2200m地点納竿。11時半に出会いに戻り
昼食をとった後本流をつり上がるがサイズは大幅ダウンし23p前後になる。もうすぐ渡渉点に着くと言う地点で変なおっさんが下ってきた。
時間があるので沢をくだっているとのこと。ここで納竿とし出会いに戻りデポしていた荷物をもって急な登りを上がるが
途中から沢を眺めるとゆうに尺を越えるイワナが、しかしまた下降する気にもなれず歩みを急ぎ3時半に小屋に到着。
薬師岳の夕焼けはすばらしかった。

9月2日(日)

6時半に小屋を出発し折立に8時過ぎに到着しバスで有峰口へ。電車を乗り継ぎ富山空港14:55発の飛行機で福岡空港へ、
博多バスセンター17:15発の延岡行き高速バスに乗り継ぎ22:00に延岡駅に到着し無事全行程が終了した。

鏡平から槍ヶ岳 朱点のイワナ 遠く剣岳
イワナ 温泉に 夕焼け


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