2002/9/14  悲しみの渓




昨晩飲み過ぎたが、なんとか起きて7時過ぎに家を出て、とある渓へ車を走らせる。入渓地点には福岡ナンバーの車が止まっているが、餌釣りのようだ。今日入る渓は7年前に一度だけ入ったことがあり滝が連続している美渓である。

しばらく渓を進むと、美しいナメの横に花束が・・。去る7月にこの渓で亡くなった女性の追悼の花束のようである。この女性は私の姉の知り合いであるのだが、本当に冥福をお祈りしたい。しばらく黙祷をする。

しばらく進むと美しい滝の下に着いた。7年前の記憶は殆ど無いが、とりあえず#14ブラックアントをキャストすると、2遠目にエノハがロッドを曲げた。まずますのサイズと思って魚を取り込むと、細い魚体だが長さが結構ある。30pジャストだ。かなり痩せており、コンディションが厳しいことが想像できるが、1匹目から尺とは幸先が良い。さらに上流へと歩みを進める。


いくつか滝を越え、数匹のエノハと、この水系には生息してはならないイワナが釣れた。生態系を考えない釣り人による放流であろうが、ただ魚を釣りたいためだけに無秩序に放流するのは、いかがなものかと思うのだが。なるべく、昔のままの渓にしたいものだが、釣ったイワナはキープすることもできず、リリースする。

放流活動そのものは釣り人のマナーとして評価できると思うが、素晴らしい自然があっての釣りではないだろうか?イワナ、ニジマスの放流は熟慮していただきたものである。
さらに登ったとあるポイントで、25pのエノハが釣れランディングしていると、後ろにでかいエノハが着いてきている。エノハを岸に牛蒡抜きすると、でかいエノハは流れの中に定位した。35p以上はあり、40pを越えるかもしれない!こんなエノハは初めてだ。上から見ると胸鰭を広げて定位しているのがはっきり見える。

絶対このチャンスを逃してはならない!と言い聞かせ、あらゆるフライを投げるが全くだめだ。このポイントで1時間は費やしただろうか?しょうがなくあきらめることにする。しかし、生涯もうこんな魚にはお目にかかれないだろう!

後ろ髪を引かれる思いでさらに遡行を続けた。数匹の良型を釣ると、2段の滝が出てきた。ここはおぼろげながら記憶の残る場所である。1段目の滝の下部はえぐれておりここは大きく高巻きしゴルジュの上にでると渓も平凡な流れとなっており、数匹追加したところで納竿とする。


悲しみの花束が・・・
美しい滝だ
痩せた尺エノハ
生態系を考えない無秩序な放流の結末だ
美しい流れが続く
美しい2段の滝
荒れた仙道を下る。次訪れるのはいつになるだろうか
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送